2026年9月23日時点で選ぶなら、コードベース全体をまたぐ作業はClaude Code、毎日の実装とチーム開発はCursor、費用を最小にするならGitHub CopilotかGoogle Antigravity(個人は0ドル)です。以下の6ツールを、同日に取得した公式の料金ページとドキュメントだけで同じ基準に並べました。
🎓 AIツールを「触ってみた」から「業務で使える」へ
生成AI・AIエージェントの法人向け導入研修と、Claude Codeの1on1個別指導(マンツーマン)を提供しています。
2026年9月時点で選ぶなら、用途別に次の3つです。
- コードベース全体をまたぐ作業:Claude Code。ターミナル・IDE拡張・デスクトップアプリ・ブラウザのどこからでも同じエージェントが動き、有料プランすべてに含まれます(Pro 月22ドル、年払いなら月18ドル相当)。
- 毎日の実装とチーム開発:Cursor Pro(月20ドル)。Grok 4.7・Composer 2.5は「Cursor Models」という専用の利用枠で使えるため、日常の作業で追加課金が出にくい構成です。
- 費用を抑えて始める:GitHub Copilot Pro(月10ドル・月1,500クレジット)か、Google Antigravity(個人プランは0ドルで、Gemini 3.8 Flashまで選べる)。
対象読者:AIコーディングエージェントの導入を検討している開発者・テックリード・エンジニアリングマネージャー
今日やること:下の早見表で自分の主な作業を1つ決め、そのツールの無料枠を入れて1タスクだけ流す
金額について:この記事の料金は2026年9月23日に各社の公式料金ページを開いて確認した値です。Anthropicの料金は日本からの表示(消費税10%込み)、他社は税別表示です。
「結局、AIコーディングツールはどれを使えばいいんだ?」
開発チームから繰り返しもらう質問です。しかも、ここ数か月で前提がかなり動きました。Google Antigravityはパブリックプレビューを抜けて一般提供になり、個人プランは0ドルのまま。Windsurfは名前ごとDevin Desktopに変わり、2026年9月10日に自社モデルSWE-2が出ました。GitHub Copilotは「プレミアムリクエスト」ではなくGitHub AI Creditsで数える方式に変わり、Cursorは利用枠が「Cursor Models」と「Other Models」の2つに分かれています。
つまり、半年前の比較記事の数字はほぼ全部が古いということです。そこでこの記事では、2026年9月23日に6社の公式料金ページとドキュメントを開き直し、料金・選べるモデル・無料で使える範囲・クラウド実行・並列実行を同じ形に並べました。公式ページに書かれていない項目は、推測で埋めずに「記載がない」とそのまま書いています。
各ツールのプロンプト例もコピペできる形で載せてあります。早見表で候補を1つに絞ったら、その無料枠で1タスクだけ流してみてください。
用途別おすすめ早見表 — まず結論から

| 主にやりたいこと | おすすめ | 2026年9月時点の理由 | 月額(2026年9月23日時点) |
|---|---|---|---|
| コードベース全体をまたぐ作り直し | Claude Code | ターミナル・IDE拡張・デスクトップ・ブラウザで同じエージェントが動く。有料プラン全部に同梱 | Pro 月22ドル/Max 月110ドルから |
| 毎日の実装とチーム開発 | Cursor | VS Code互換。Grok 4.7とComposer 2.5は専用の利用枠で消費が別勘定 | Pro 月20ドル/Teams 席あたり月40ドル |
| 仕様から順に作るエンタープライズ開発 | Kiro | 仕様駆動のフローとAgent Hooks。クレジットの単価まで公開されている | Pro 月20ドル(1,000クレジット)〜Power 月200ドル |
| 無料でエージェントを常用したい | Antigravity | 2026年9月時点で個人プランが0ドル。タブ補完とコマンドは無制限 | 0ドル(個人) |
| 費用を最小にして始める | GitHub Copilot | 月10ドルで補完もクラウドエージェントも使える。対応エディタが最も多い | Pro 月10ドル/Business 席あたり月19ドル |
| 長いタスクをまとめて任せる | Devin Desktop(旧Windsurf) | 自社モデルSWE-2とFusionハーネス、クラウド側のDevin Cloud | Pro 月20ドル/Max 月200ドル |
GrokエコシステムとClaude Codeの2択で迷っている方は、Grok Build vs Claude Code徹底比較【2026年最新】で判断軸を詳しく解説しています。Grok Build単体の入れ方と料金はGrok Build使い方|料金・8並列エージェント・設定手順【2026年9月】にまとめました。
各ツールの概要と実装例
Claude Code — ターミナル特化の自律型エージェント
開発元:Anthropic
動く場所:ターミナル、VS Code・JetBrainsの拡張、デスクトップアプリ、ブラウザ(Claude Code公式ドキュメント、参照日: 2026-09-23)
料金:Free / Pro 月22ドル(年払いは220ドル前払いで月18ドル相当)/ Max 月110ドルから(Proの5倍・20倍の2段)
チーム・法人:Team Standard 席あたり月22ドル・Premium 席あたり月110ドル(いずれも年払い。月払いは27.50ドル・137.50ドル)/ Enterprise 席あたり月20ドル+API従量・年契約
Claude Codeの扱い:「有料プランすべてに含まれる」と公式FAQに明記
最終確認日:2026-09-23(claude.com/pricing の日本からの表示。同ページに「Prices include 10% JCT」と記載があり、消費税10%込みの金額です)
📊 関連比較:主要12ツールを料金・コンテキストウィンドウ・OSS度・用途の4軸で横並びにした【2026年最新】AIエージェントツール完全比較12選|用途・料金・選び方ガイドも併せて参照してください。
Claude Codeは単体のIDEではなく、コードベースを読み、ファイルを編集し、コマンドを実行するエージェントです。公式ドキュメントは2026年9月23日時点で「ターミナル、IDE、デスクトップアプリ、ブラウザで使える」と書いており、入口が1つではなくなっている点が去年との違いです。ターミナルのCLIとVS Code・JetBrainsの拡張は、サードパーティのモデルプロバイダにも対応しています。
強み:公式ドキュメントが「コードベース全体を理解し、複数のファイルとツールをまたいで作業する」と説明するとおり、横断的な変更に向きます。端末でもエディタでもブラウザでも同じ契約のまま動かせるので、作業場所を変えても設定を作り直さずに済みます。似た立ち位置のツールとの比較はOpenAI Codex vs エージェント系ツール完全比較とClaude・Codex・Cursorはどのツールを選ぶ?で整理しています。
なお、以前この記事に書いていた「1Mトークンのコンテキスト」は、2026年9月23日時点のclaude.com/pricingとClaude Code公式ドキュメントのどちらにも記載がありません。契約前に前提にする数字ではないので、この版では落としています。
弱み:Cursorのように編集画面そのものがAI前提で設計されているわけではないので、補完を打ちながら書く体験は他のIDEに劣ります。1ファイルの小さな修正には重い。また、2026年9月23時点の公式の料金ページと概要ページには「エージェントを何本まで並列で動かせるか」の記載がなく、並列前提の設計をするなら実際のプランで確かめてからにしたほうが安全です。
以下は、Claude Codeでプロジェクト全体をリファクタリングするプロンプトの例です。
# 注意: 本番環境で使用する前に、必ずテスト環境で動作確認してください。
# Claude Code プロンプト: レガシーコードのモダナイゼーション
# 動作環境: Claude Code v1.x, Claude Max プラン
このリポジトリのsrc/legacyディレクトリにあるコールバック地獄を
async/awaitパターンにリファクタリングしてください。
条件:
- 既存のテストが全てパスすること(npm testで確認)
- エラーハンドリングはtry/catchに統一
- 変更前後のdiffをまとめて表示
- 破壊的変更がある場合は事前に報告して確認を取る
ポイント:Claude Codeでは「条件」を明示的に列挙すると精度が上がります。「よしなにやって」は苦手で、具体的な制約条件(テストパス、エラーハンドリング方針)を指定するほど良い結果が出ます。
Cursor — フロー重視のAI統合IDE
開発元:Anysphere
ベース:VS Code フォーク
選べるモデル:Cursor Router、Claude Sonnet 5 / Opus 5.5 / Fable 5.1、Gemini 3.1 Pro / 3.8 Flash、GPT-5.6 Sol / Terra / Luna、Grok 4.7 / 4.6 / 4.5、Composer 2.5、Muse Spark 1.3(Cursor公式ドキュメント、参照日: 2026-09-23)
料金:Hobby 無料 / Pro 月20ドル / Pro Plus 月60ドル / Ultra 月200ドル / Teams 席あたり月40ドル / Enterprise 要問合せ(インド在住者向けのStartは月649ルピー・税込)
利用枠:Cursor Models(Grok 4.7・4.6・4.5とComposer 2.5)とOther Models(サードパーティモデルをAPI価格で消費)の2本立て
最終確認日:2026-09-23
CursorはAIをコーディングの流れに溶け込ませる設計のIDEです。2026年9月23日時点の公式ドキュメントでは、利用枠が2つのプールに分かれています。Grok 4.7・4.6・4.5とComposer 2.5は「Cursor Models」プールで多めに使え、他社のフロンティアモデルを名指しすると「Other Models」プールからそのモデルのAPI価格で引かれます。どのモデルを選ぶかで消費の速さが変わる、という設計です。
使う量の目安も公式が出しています。毎日エージェントを使う人は月60〜100ドル、複数のエージェントや自動化を回すパワーユーザーは月200ドル超、というのが公式ドキュメントの記述です。Pro(月20ドル)の枠を超えた分は、同じAPI価格の従量課金で足すか、上位プランへ移るかを選びます。モデルの自動選択の仕組みはCursor RouterとAuto Intelligence|3モードの違いで解説しています。
強み:VS Code互換でプラグインがそのまま使えます。チーム向けの機能(共有ルール、管理コンソール、Bugbotによるコードレビュー)も揃っていて、Enterpriseではリポジトリ・モデル・MCPのアクセス制御まで設定できます。自社モデルのComposer 2.5についてはCursor Composer 2.5徹底解説にまとめました。
弱み:2つのプール制は、どちらの枠をどれだけ使ったかを意識しないと月末に読みを外します。データの保管先を国内などに寄せる「regional data residency」を選ぶと、対象モデルの料金に10%が上乗せされる点も、法人で入れるときは先に確認しておきたいところです。Anysphereの買収後の体制についてはCursor買収完了|600億ドルの裏側と開発者への影響を参照してください。
# 注意: 本番環境で使用する前に、必ずテスト環境で動作確認してください。
# Cursor Agent Mode プロンプト: API エンドポイントの追加
# 動作環境: Cursor 2.x, Pro プラン以上
@workspace 新しいREST APIエンドポイント POST /api/v2/reports を追加してください。
仕様:
- リクエスト: { "start_date": "ISO8601", "end_date": "ISO8601", "format": "pdf|csv" }
- 認証: Bearer token(既存のauth middlewareを使用)
- バリデーション: zodスキーマで入力検証
- レスポンス: 非同期ジョブIDを返す(202 Accepted)
- テスト: Jest で正常系・異常系の最低4ケースを作成
既存のsrc/routes/v2/を参考にしてください。
Kiro — 仕様駆動開発のAWS新IDE
開発元:AWS
ベース:Code OSS(VS Code互換)。同じ契約でKiro IDE・Kiro CLI・Kiro on the web・Kiro Crew・ACP互換IDE・CI/CDの自動化まで使える
モデル:既定はAuto。ほかにClaude Opus 5 / Opus 4.8 / Sonnet 5 / Sonnet 4.6 / Sonnet 4.5 / Haiku 4.5、GPT-5.6(Sol / Terra / Luna)、DeepSeek 3.2・MiniMax M2.5・GLM-5・Qwen3 Coder Nextなどのオープンウェイト
料金:Free 0ドル(50クレジット・オープンウェイトとClaude Sonnet 4.5)/ Pro 月20ドル(1,000クレジット)/ Pro+ 月40ドル(2,000)/ Pro Max 月100ドル(5,000)/ Power 月200ドル(10,000)
追加クレジット:1クレジット0.04ドル。購入分は12か月で失効し、プランの月枠は翌月に繰り越されない
最終確認日:2026-09-23(Kiro公式料金ページ)
KiroはAWSが2025年に出した「仕様が正、コードは成果物」という発想のIDEです。自然言語のプロンプトからEARS(Easy Approach to Requirements Syntax)表記の要件定義を作り、設計→タスク分解→実装→テストまでを一続きで管理します(Kiro公式、参照日: 2026-09-23)。
2026年9月23日時点の公式料金ページで目を引くのは、クレジットの単価と有効期限まで数字で開示されていることです。1クレジット0.04ドル、追加購入分は12か月で失効、プランの月枠は繰り越さない、と明記されています。予算を先に決めて稟議を通すタイプの組織にとっては、ここが他社より扱いやすい点です。
強み:Spec-Driven開発により、「何を作るか」が仕様書として残る。Agent Hooksでファイル保存時にリント・テスト・ドキュメント生成を自動実行可能。AWSアカウント不要で始められる。
弱み:仕様駆動の進め方に慣れるまで時間がかかります。Power(月200ドル)は高額で、AWS GovCloud(US)経由だと価格は約20%高くなりFree tierも使えません。日本の請求先住所には消費税がかかる点も公式に明記されています。
# 注意: 本番環境で使用する前に、必ずテスト環境で動作確認してください。
# Kiro Spec プロンプト: 仕様駆動でCRUD APIを構築
# 動作環境: Kiro IDE, Pro プラン以上
ユーザー管理のCRUD APIを構築してください。
要件:
- ユーザーの作成・取得・更新・削除
- メールアドレスの重複チェック
- パスワードはbcryptでハッシュ化
- 管理者のみ削除可能(RBACロール)
- PostgreSQL + Prisma ORM
KiroのSpec機能でEARS要件定義を生成してから、
実装タスクに分解して順番に進めてください。
ポイント:Kiroの真価は「Specを先に作る」フローにあります。いきなりコードを書かせるのではなく、要件定義→設計→実装の順序を守ることで、手戻りが大幅に減ります。
Google Antigravity — マルチエージェント並列IDE
開発元:Google
提供状態:一般提供。2026年9月23日時点の公式料金ページに「Generally Available」と明記されており、パブリックプレビューではありません
製品の面:Antigravity 2.0(複数のローカルエージェントを並行管理する司令塔)、Antigravity CLI、Antigravity SDK、Antigravity IDE の4つ
モデル(個人プラン):Gemini 3.8 Flash / 3.7 Flash / 3.6 Flash、Gemini 3.1 Pro、Claude Sonnet・Opus 4.6、gpt-oss-120b
料金:個人は0ドル(タブ補完とコマンドは無制限、週単位のレート制限あり)。上位はGoogle AI ProとGoogle AI Ultra、法人はGoogle Cloud経由のOrganization plan。Google AI Pro・Ultraの月額は、Antigravityの料金ページには記載されていません(2026年9月23日時点)
最新版:2.16.0(2026年9月22日・WSL接続、Officeファイルの添付、サブエージェントのライブカード)
最終確認日:2026-09-23(Antigravity公式料金/公式Changelog)
2026年4月にパブリックプレビューで出たGoogleのAI IDEですが、9月23日時点では一般提供に変わっています。公式サイトの説明で軸になっているのは「Antigravity 2.0=複数のローカルエージェントを並行して管理する司令塔」という位置づけで、会話をProjectsにまとめ、複数のワークスペースをまたぎ、定型作業はスケジュール実行できる、と書かれています。
更新も速く、直近1か月でも2.13.0(9月9日・Documentsセクション新設)、2.14.0(9月15日・新しい権限システムとEnterprise向けターミナル/Git)、2.15.0(9月18日・カスタムエージェントの制御)、2.15.1(9月19日・Windowsのサンドボックス)、2.16.0(9月22日)と刻んでいます。Gemini系との関係はGemini SparkとAntigravityの違いにまとめました。
強み:6ツールの中で唯一、個人プランが0ドルのまま一般提供されている点です。タブ補完とコマンド実行は無制限で、Gemini 3.8 FlashやClaude Opus 4.6まで選べます。Artifacts(タスクリスト・実装計画・スクリーンショット・ブラウザ録画)で作業の成果物が残るのも変わっていません。
弱み:個人の0ドルより上、つまりGoogle AI Pro・Ultraでいくらになるのかが、Antigravityの料金ページだけでは分かりません(2026年9月23日時点で月額の記載なし)。法人はGoogle Cloud経由のOrganization planで、Gemini Enterprise Agent Platformの従量課金になります。週次のレート制限も「Basic weekly rate limits」としか書かれておらず、具体的な回数は公開されていません。Googleのプロダクトは統廃合が起きやすい点も変わらず、前身のProject Marinerは2026年5月4日に終了してGemini Agentへ統合されました。
Devin Desktop(旧Windsurf) — SWE-2を積んだエージェントIDE
開発元:Cognition(Codeium → Windsurf → Devinと名称が変わってきた同じ会社)
ベース:VS Code フォーク。2026年9月23日時点で windsurf.com/pricing を開くと「Devin|Plans and Pricing」が表示されます
モデル:自社のSWE-2(2026年9月10日発表)に加え、OpenAI・Claude・Gemini・SpaceXAIのフロンティアモデルと主要なオープンソースモデル
料金:Free 0ドル / Pro 月20ドル / Max 月200ドル / Teams 月80ドル+フル開発者席あたり月40ドル / Enterprise 要問合せ
同時セッション:Free・Proは最大10、Max・Teamは無制限
期間限定:SWE-2はDevin DesktopとCLIで2026年10月10日まで無料
最終確認日:2026-09-23(Devin公式料金)
元CodeiumがWindsurfになり、Cognitionの買収を経て、2026年9月時点ではブランドが「Devin」に一本化されています。料金ページの製品名もDevin Desktop・Devin Cloud・Devin CLIで、Windsurfという語は見出しに残っていません。
直近の動きは自社モデルの世代交代です。2026年9月10日にSWE-2を発表し、翌9月11日にはFusionというハーネスをDevin DesktopとCLIへ載せました。公式ブログはFusionを「主要なコーディングのベンチマーク横断で、他のモデルハーネスと比べて最大39%効率が良い」と説明しています。旧世代のSWE-1.7からの移行についてはDevin SWE-1.7とは|性能・コストとWindsurf移行期限にまとめました。
なお以前この記事に書いていた「SWE-1.5はSonnet 4.5比で13倍高速」という記述は、2026年9月23日時点の公式料金ページには見当たりません。モデル自体も世代が変わっているため、この版では削除しています。
強み:月20ドルのProで、フロンティアモデルもDevin Cloudも一通り使えます。Free・Proでも同時セッションが最大10本、Max・Teamは無制限で、「レビュー待ちの間に別の作業を走らせる」使い方が価格帯のわりに無理なくできます。SWE-2が2026年10月10日まで無料で試せるのも、いま比較するなら見逃せない条件です。
弱み:Codeium → Windsurf → Devinと名前が変わり続けているため、検索で出てくる記事の名称と実物が食い違います。ドメインはwindsurf.comのまま、ページの中身はDevinという状態で、社内で共有するときに混乱しやすい。無料枠は「Light quota」「Limited model availability」としか書かれておらず、どこまで使えるかは入れてみないと分かりません。
GitHub Copilot — 世界最大のエコシステム
開発元:GitHub / Microsoft
使える場所:GitHub、VS Code、Visual Studio、Xcode、JetBrains IDEs、Neovim、Eclipse、Raycast、SQL Server Management Studio、Zed。加えてデスクトップアプリとCopilot CLI
課金の単位:GitHub AI Credits。チャット、エージェントモード、コードレビュー、クラウドエージェント、Copilot CLI、Copilot Appsが消費する
料金:Free 0ドル(月2,000補完)/ Pro 月10ドル(base 1,000・flex 500・合計で月1,500クレジット)/ Pro+ 月39ドル(3,900・3,100・合計7,000)/ Max 月100ドル(10,000・10,000・合計20,000)
法人:Business 席あたり月19ドル(1人あたり1,900クレジット)/ Enterprise 席あたり月39ドル(3,900クレジット)
最終確認日:2026-09-23(GitHub公式ドキュメント)
世界最大のコーディングAIのエコシステムです。2026年9月23日時点で最も大きな変化は課金方式で、以前の「プレミアムリクエスト」からGitHub AI Creditsへ移りました(GitHub Copilot公式、参照日: 2026-09-23)。チャットもエージェントモードもコードレビューもCLIも、同じクレジットから引かれます。
クレジットはbase(プランに含まれる固定分)とflex(その上に乗る変動分)に分かれています。Proはbase 1,000とflex 500で月1,500、Pro+は3,900と3,100で7,000、Maxは10,000と10,000で20,000。公式は「flexの割当は今後変わりうる」と明記しているので、ここを前提に予算を組むなら定期的に見直しが要ります。選べるモデルの一覧と使い分けはCopilotのモデル選択|Opus 5.5・GPT-6 Sol/Luna【2026年9月】で扱っています。
強み:月10ドルで始められ、しかもProの時点でクラウドエージェントとコードレビュー、さらにサードパーティエージェント(Claude CodeとCodex)へのアクセスまで含まれます。対応エディタの広さも他社と比べものになりません。GitHub、VS Code、Visual Studio、Xcode、JetBrains、Neovim、Eclipse、Raycast、SQL Server Management Studio、Zedが公式に並んでいます。
弱み:クレジット制への移行はすでに完了していて、使い方によっては旧方式より割高になります。とくにPro(月1,500クレジット)でエージェントを常用すると足りなくなりやすい。またGitHub Enterprise Serverでは提供されていないと公式ドキュメントに明記されており、自社ホストのGitHubを使っている組織はこの時点で選択肢から外れます。
機能比較 — 6ツール横断テーブル
次の表は、2026年9月23日に6社の公式ページで確認できた内容だけで作っています。公式に書かれていない項目は空欄を埋めず「記載なし」と書きました。
| 見る項目 | Claude Code | Cursor | Kiro | Antigravity | Devin Desktop | GitHub Copilot |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 入口 | ターミナル・IDE拡張・デスクトップ・ブラウザ | 単体IDE(VS Codeフォーク) | IDE・CLI・Web・Crew | IDE・2.0・CLI・SDK | Desktop・CLI・Cloud | 既存エディタのプラグイン |
| 無料で使える範囲 | Free(Claude Codeは有料プランから) | Hobby(Agentリクエストに制限) | Free 50クレジット | 個人プランが0ドル | Free(軽い枠・モデルは限定) | Free 月2,000補完 |
| 課金の単位 | プランの利用枠(超過はAPI従量へ切替可) | 2つのプール(Cursor Models/Other Models) | クレジット(追加は0.04ドル) | 週次レート制限+AIクレジットプール | プランの枠(超過はAPI価格で購入) | GitHub AI Credits(base+flex) |
| クラウド実行 | ブラウザから使える(公式docs) | Cloud Agents(隔離VM) | Kiro on the web(Pro以上) | Organization planはGoogle Cloud経由 | Devin Cloud(Pro以上) | クラウドエージェント(Pro以上) |
| 並列で動かす | 公式の料金・概要ページに記載なし | クラウドエージェントは同時に何本でも | 公式の料金ページに記載なし | 複数のローカルエージェントを並行管理 | 同時セッション Free・Pro 10/Max・Team 無制限 | クラウドエージェント(クレジットの範囲) |
| 自社モデル | Claude各種 | Composer 2.5 | なし(Autoで振り分け) | Gemini各種 | SWE-2 | なし |
| VS Code互換 | 拡張として入る | 完全(フォーク) | Code OSS | フォーク+IDE拡張 | 完全(フォーク) | プラグイン |
| JetBrains対応 | 公式拡張あり | 公式の連携ページあり | ACP互換IDE経由 | IDE拡張として提供 | 公式料金ページに記載なし | 公式プラグインあり |

コンテキスト理解力の差
2026年9月23日時点で、6社の公式ページにコンテキスト上限をトークン数で書いているところはありません。Cursorはモデルごとに「コンテキストウィンドウのサイズを選べる」と書いており、Antigravityも選んだGeminiのモデル次第です。つまりこの項目はツールの差ではなく、選んだモデルの差になっています。比較表から「コンテキスト上限」の行を落としたのはこのためです。
代わりに効いてくるのが、エージェントにどこまで環境を渡せるかです。テストを実行できるか、依存パッケージを入れられるか、ブラウザで画面を確認できるか。ここが揃っていないと、どれだけ賢いモデルでも「書くだけ」で止まります。
マルチファイル編集の実力
複数ファイルの編集はどのツールもできます。差が出るのは編集そのものより、編集したあとを確認できるかです。Cursorのクラウドエージェントは隔離VMにリポジトリを丸ごと持ち、依存を入れ、テストを流し、ブラウザまで操作できます。Devin DesktopはDevin Cloudが同じ役割を担い、Copilotはクラウドエージェントでissueから着手します。公開されているコミュニティのレビューでも、同じタスクでも出てくるコードの性格が違うことは繰り返し指摘されています(DEV Communityの比較レビュー、参照日: 2026-09-23)。
エージェントモードの比較
「エージェントモード」の作りは各社でかなり違います。Claude Codeは常にエージェントとして動き、自分でファイルを探して編集します。CursorはAgentが既定で、計画を先に作りたいときだけShift+Tabでplan modeに回す形。Kiroは仕様(Spec)を起点に段階を踏みます。Antigravityは「複数のローカルエージェントを並行管理する司令塔」を前面に出しており、Copilotはissueを割り当てるとクラウド側で着手します。Cursorのモードの詳しい使い方はCursor Agentの使い方|Cloud Agentの設定・料金・実力にまとめました。
MCP対応状況
MCP(Model Context Protocol)は2026年のAIエージェント開発で事実上の標準になっています。Cursorは公式ドキュメントで「Pro以上でMCP、スキル、フックが使える」と明記し、クラウドエージェント側もHTTPとstdioの両方のトランスポートとOAuthに対応しています。データベース接続、外部API呼び出し、デプロイパイプラインの統合がここを経由します。MCPの実装の詳細はMCP認可の実装ガイドで解説しています。
料金比較 — 個人・チーム別の選び方

料金情報の最終確認:2026-09-23(各社の改定が速いので、契約前に必ず公式の料金ページで最新額をご確認ください。Anthropicは日本からの表示で消費税10%込み、他社は税別表示です)
個人開発者向け料金表
| ツール | 無料で使える範囲 | 有料の段(2026年9月23日時点) |
|---|---|---|
| Claude Code | Freeプランあり(Claude Codeは有料プランから) | Pro 月22ドル(年払いは220ドル前払いで月18ドル相当)/Max 月110ドルから(Proの5倍・20倍の2段) |
| Cursor | Hobby(Agentリクエストに制限) | Pro 月20ドル/Pro Plus 月60ドル/Ultra 月200ドル |
| Kiro | 50クレジット | Pro 月20ドル/Pro+ 月40ドル/Pro Max 月100ドル/Power 月200ドル |
| Antigravity | 個人プランが0ドル(週次レート制限あり) | Google AI Pro/Google AI Ultra(月額はAntigravityの料金ページに記載なし) |
| Devin Desktop | Free(軽い枠・モデルは限定) | Pro 月20ドル/Max 月200ドル |
| GitHub Copilot | 月2,000補完 | Pro 月10ドル/Pro+ 月39ドル/Max 月100ドル |
チーム・法人向け料金表
| ツール | チーム | エンタープライズ |
|---|---|---|
| Claude Code | Team Standard 席あたり月22ドル/Premium 席あたり月110ドル(年払い。月払いは27.50ドル・137.50ドル)。2〜150人 | 席あたり月20ドル+API従量・年契約 |
| Cursor | Teams 席あたり月40ドル | 要問合せ(プール利用枠、SCIM、リポジトリ・モデル・MCPのアクセス制御) |
| Kiro | Pro〜Powerを人数分(500人まで) | Kiro for enterprise(要問合せ)。AWS GovCloud(US)は約20%高くFree tierなし |
| Antigravity | 公式の料金ページに記載なし | Organization plan(Google Cloud経由・Gemini Enterprise Agent Platformの従量) |
| Devin Desktop | Teams 月80ドル+フル開発者席あたり月40ドル | 要問合せ(VPC配備、SAML/OIDC SSO) |
| GitHub Copilot | Business 席あたり月19ドル(1人1,900クレジット) | Enterprise 席あたり月39ドル(3,900クレジット) |
隠れコストに注意
月額料金だけでは実際のコストは分かりません。以下の「隠れコスト」に注意してください。
- クレジットの追加購入:Kiroは1クレジット0.04ドル。追加分は購入から12か月で失効し、プランの月枠は翌月へ繰り越されません
- モデル指名の消費:Cursorで他社のフロンティアモデルを名指しすると、Other Modelsプールからそのモデルのapi価格で引かれます。公式の目安は「毎日エージェントを使う人で月60〜100ドル、複数エージェントや自動化を回すなら月200ドル超」
- flex枠は変わる:GitHub Copilotのクレジットはbaseとflexの合算で、公式は「flexの割当は今後変わりうる」と明記しています(Pro は 1,000 と 500、Pro+ は 3,900 と 3,100、Max は 10,000 と 10,000)
- データの置き場所で上乗せ:Cursorでregional data residencyを選ぶと、対象モデルの料金に10%が上乗せされます
- 地域と税:KiroのAWS GovCloud(US)は約20%高く、日本の請求先住所には消費税がかかります。Anthropicの日本表示は消費税10%込みなので、米ドルの定価と見比べるときは注意してください
- チーム運用の工数:席の料金に加え、共有ルールとガバナンス設定の運用工数が乗ります
用途別おすすめ — 5つのユースケースで選ぶ

ケース1:大規模リファクタリング・レガシー刷新
おすすめ:Claude Code(Max 月110ドルから)
100ファイルを超える作り直しでは、公式ドキュメントが「コードベース全体を理解し、複数のファイルとツールをまたいで作業する」と説明するClaude Codeが向きます。コールバック形式のNode.jsコードをasync/awaitへ一括変換するような作業は、全ファイルの依存関係を把握したうえで整合性のある変更を入れる必要があるためです。Proでも使えますが、長時間まわすならMax(月110ドルから)の枠のほうが途中で止まりにくくなります。
事例区分: 想定シナリオ
上記は公式ドキュメントの仕様をもとに整理した想定シナリオです。
ケース2:新規プロジェクトの高速プロトタイピング
おすすめ:Antigravity(個人は0ドル)or Cursor(Pro 月20ドル)
新規プロジェクトでは、複数のローカルエージェントを並行して回せるAntigravityが効率的で、しかも個人プランは0ドルです。ただし週次のレート制限が「Basic weekly rate limits」としか公開されていないので、毎日フルに回す前提なら枠の見える契約のほうが読めます。安定して回したいならCursorのAgent(Pro 月20ドル)が堅実です。
ケース3:チーム開発・コードレビュー
おすすめ:Cursor Teams(席あたり月40ドル)or Copilot Business(席あたり月19ドル)
共有ルール、管理コンソール、社内向けのルール・スキル・プラグインを置けるTeam marketplace、BugbotによるPRレビューまで揃うCursor Teamsが第一候補です。費用を抑えるならCopilot Businessが半額以下で、1人あたり1,900クレジットがプールされ管理者が使い方を制御できます。Claudeを社内標準にしているならClaude TeamのStandard席(年払いで席あたり月22ドル)も同じ価格帯に入ります。
ケース4:仕様駆動のエンタープライズ開発
おすすめ:Kiro Pro+(月40ドル・2,000クレジット)
要件定義→設計→実装→テストの一貫フローが求められるエンタープライズ開発では、Kiroの仕様駆動アプローチが威力を発揮します。Agent Hooksでファイル保存時にリント・テスト自動実行できるため、品質管理の工数も削減可能です。
ケース5:コスト最小で始めたい個人開発者
おすすめ:GitHub Copilot Pro(月10ドル)+ Antigravity(0ドル)
月10ドルのCopilot Proで日常の補完とチャット、クラウドエージェントまでをカバーし、エージェントに長く任せたい場面だけAntigravityの個人プラン(0ドル)を使う組み合わせが、2026年9月時点では最も安く上がります。合計で月10ドル。Copilot ProにはClaude CodeとCodexへのアクセスも含まれるので、別契約を足さずに主要なエージェントを一通り試せます。
コピペで試せるプロンプト集
各ツールで使えるプロンプトを5つ掲載します。そのままコピーして試してみてください。
プロンプト1:コードレビュー依頼(全ツール共通)
# 注意: 本番環境で使用する前に、必ずテスト環境で動作確認してください。
# 用途: プルリクエスト前のセルフレビュー
# 動作環境: Claude Code / Cursor / Kiro / Windsurf / Copilot
このプルリクエストの変更内容をレビューしてください。
チェック観点:
1. セキュリティ: SQLインジェクション、XSS、認証バイパスのリスク
2. パフォーマンス: N+1クエリ、不要なループ、メモリリーク
3. 保守性: 命名規則の一貫性、関数の責務分離、コメントの適切さ
4. テスト: エッジケースのカバレッジ、モックの適切さ
問題を発見したら、重要度(Critical/Warning/Info)と修正案を提示してください。
プロンプト2:テスト自動生成(Claude Code / Cursor)
# 注意: 生成されたテストは必ず手動で実行し、期待通りの動作を確認してください。
# 用途: 既存コードのテストカバレッジ向上
# 動作環境: Claude Code v1.x / Cursor 2.x
src/services/payment.ts のユニットテストを作成してください。
条件:
- テストフレームワーク: Vitest
- カバレッジ目標: 行カバレッジ80%以上
- 正常系: 決済成功、部分返金、全額返金
- 異常系: タイムアウト、残高不足、二重決済、無効なカード番号
- 外部API(Stripe)はモックする
- 各テストケースに日本語でテスト意図をコメント
プロンプト3:DBマイグレーション生成(Kiro / Claude Code)
# 注意: マイグレーションは必ずステージング環境で検証後に本番適用してください。
# 数字と固有名詞は、根拠(出典/計算式)を添えてください。
# 動作環境: Kiro IDE / Claude Code, PostgreSQL 16+, Prisma 6.x
現在のPrismaスキーマに以下の変更を加えるマイグレーションを生成してください。
変更内容:
1. Userテーブルに role カラム追加(enum: ADMIN, EDITOR, VIEWER、デフォルト VIEWER)
2. 既存ユーザーは全てVIEWERに設定(データマイグレーション含む)
3. Articleテーブルに published_at カラム追加(nullable timestamp)
4. ArticleとUserの多対多リレーション author_articles を追加
制約:
- ダウンタイムなしで適用可能であること
- ロールバック用のdownマイグレーションも生成
- 本番データ量(100万レコード想定)でのパフォーマンスに注意
プロンプト4:パフォーマンス最適化(Windsurf / Cursor)
# 注意: 最適化前後でベンチマークを取り、改善を数値で確認してください。
# 不足している情報があれば、最初に質問してから作業を開始してください。
# 動作環境: Windsurf Pro / Cursor Pro+
このNext.jsアプリのLighthouseスコアを改善してください。
現状: Performance 45, Accessibility 82, Best Practices 90, SEO 75
改善対象:
- 画像の最適化(next/image への移行、WebP変換)
- バンドルサイズの削減(dynamic importの活用)
- Core Web Vitals(LCP, FID, CLS)の改善
- meta タグとstructured dataの追加
各変更の前後で期待される改善幅を示してください。
変更はファイルごとに個別のコミットで作成してください。
プロンプト5:セキュリティ監査(Claude Code推奨)
# 注意: この監査結果はAIによる支援であり、専門のセキュリティチームによるレビューを代替するものではありません。
# 動作環境: Claude Code v1.x, Max プラン推奨(大規模リポジトリ対応)
このリポジトリ全体のセキュリティ監査を実施してください。
チェック項目:
1. OWASP Top 10(2025版)に該当する脆弱性
2. ハードコードされたシークレット(APIキー、パスワード、トークン)
3. 依存パッケージの既知脆弱性(npm audit / pip audit 実行)
4. 認証・認可のロジック不備
5. 入力バリデーションの漏れ
出力形式:
- 重要度別(Critical/High/Medium/Low)にリスト化
- 各問題に修正コードの提案を添付
- CWE番号を可能な範囲で付与
【要注意】選び方の失敗パターン4選

失敗1:「ベンチマークスコアだけ」で選ぶ
❌ 「SWE-benchで1位だからClaude Codeが最強」と即決する
⭕ ベンチマークは特定のタスクセットでの結果。日常のコーディングフロー(補完速度、UI操作性)ではCursorやCopilotが快適な場面が多い。自分の業務タスクで3日間並行試用してから判断する
なぜこれが重要か:SWE-benchのスコアが高いツールが、あなたのプロジェクトで最も生産性を上げるとは限りません。実際の開発は「95%の簡単な修正 + 5%の難しいリファクタリング」で構成されています。95%の作業が快適なツールを選んだ方が、トータルの生産性は上がります。
失敗2:「全員同じツール」をチームに強制する
❌ チーム全員のIDEをCursorに統一し、他ツールを禁止する
⭕ 共通のMCPサーバーとコーディング規約(.cursor/rules・AGENTS.md・CLAUDE.md など)を整備し、個々のIDE選択は自由にする。成果物(コード品質・テストカバレッジ)で評価する
なぜこれが重要か:JetBrains派のバックエンドエンジニアにVS Code系IDEを強制すると、AI支援以前の生産性が落ちます。MCP対応が共通基盤として機能する2026年では、ツール選択を個人に委ね、アウトプット品質で揃える方が現実的です。
失敗3:「無料枠だけ」で本番判断する
❌ 各ツールの無料枠で30分試して「使えない」と判断する
⭕ 有料プランの1ヶ月トライアルで、実際のプロジェクト(最低1,000行以上の変更)に適用して判断する。無料枠はモデルやレート制限が異なるため、本来の性能が出ない
なぜこれが重要か:無料枠は使えるモデルが絞られていることが多く、有料版とは体験が変わります。Kiroの無料枠50クレジットはオープンウェイトとClaude Sonnet 4.5に限られますし、Devinの無料枠も公式表記は「Light quota」「Limited model availability」です。例外はAntigravityで、個人プランのままGemini 3.8 FlashやClaude Opus 4.6まで選べます。
失敗4:MCPとエージェント連携を考慮せず選ぶ
❌ IDE単体の機能だけで比較し、外部ツール連携を無視する
⭕ 自社の開発スタック(CI/CD、モニタリング、チケット管理)とのMCP連携可否を事前に確認する。IDE単体よりも「IDEを含むツールチェーン全体」の生産性で判断する
なぜこれが重要か:2026年のAI開発環境はMCPを介したツール連携がキーになっています。データベース直接クエリ、Sentry連携、GitHub Actionsトリガーなど、MCPサーバーの充実度がAIエージェントの実用性を決めます。AIエージェントの運用監視まで含めた全体設計が重要です。
セキュリティと運用上の注意点
コードの外部送信リスク
全ツール共通で、コードはクラウド上のLLMに送信されます。機密性の高いコード(金融系、医療系、防衛関連)を扱う場合は、以下を確認してください。
- データの学習利用ポリシー:各社の利用規約とデータ利用ページを、契約する組織の名義で確認してください
- コンプライアンス認証:Cursorは料金ページのフッターに SOC 2 / ISO27001 / ISO42001 / AIUC-1 の取得を掲げています(2026年9月23日時点)
- 自社ネットワークで実行できるか:Cursorは2026年9月2日に「Self-hosted machines」を出し、ツールの実行を自社ネットワーク内に閉じられるようになりました。コードもビルド成果物もシークレットも自社の機械に残す構成です
- 自社ホストのGitHubは対象外:GitHub Copilotは GitHub Enterprise Server では提供されていないと公式ドキュメントに明記されています(2026年9月23日時点)
- 政府向けリージョン:Kiroは AWS GovCloud(US)に対応しますが、価格は約20%高く Free tier は使えません
APIキー・シークレット管理
AIエージェントが自律的にコードを編集する際、.envファイルのシークレットをハードコードしてしまうリスクがあります。全ツール共通で、.gitignoreの徹底と、エージェントへの明示的指示(「環境変数を使用し、ハードコードは禁止」)が必要です。
ライセンスコンプライアンス
生成されたコードのライセンスは、どのツールでも自社で確認する前提で運用してください。GitHubはCopilot Businessの内容に「IP indemnity and data privacy」を挙げていますが、補償の範囲は契約条件によります。法人で入れるなら、生成コードのライセンスチェックをCIに組み込んでおくのが確実です。
ターミナル系3ツール(Claude Code・Cline・Aider)を5観点で見る
ここからは補足として、ターミナルやエディタ拡張で動くタイプの3ツールを並べます。ClineとAiderはオープンソースで、料金体系が上の6選とは別物(本体無料+自分のAPIキー)なので節を分けています。金額は各サービスの契約内容で変わるため、具体額は自分のAPIの単価表で計算してください。
観点1: コスト(個人月額の実態)
ClineとAiderは本体が無料で、使った分のAPI料金だけがかかります。どのモデルを選ぶかで金額が決まるので、月額の見積もりは自分が使うモデルの単価表から計算することになります。
Claude Codeは月額のプランに含まれる形です。2026年9月23日時点の公式料金では Pro が月22ドル(年払いなら220ドル前払い)、Max は月110ドルから。枠を超えたらAPIの従量課金に切り替えて続けられる、と公式FAQに書かれています。
コスト優先なら: Aider(ローカルモデルを使えば実質ゼロ)またはCline(使った分だけの従量制)
観点2: IDE統合(開発環境との親和性)
Clineはこの観点でダントツです。VSCode・JetBrains・Cursor・CodiumなどのIDEに直接統合され、ファイルツリー・ターミナル・エディタを一つのUIで操作できます。コードを書きながらClineに相談し、承認ボタン1つでファイルが変更される体験は非常に自然です。
AiderとClaude Codeはどちらもターミナル中心のツールです。IDEで書きながら別ウィンドウのターミナルで操作する形になります。IDE内で完結したい開発者にとってはコンテキストスイッチが発生します。
IDE統合優先なら: Cline一択
観点3: モデル自由度(LLMの選択肢)
ClineとAiderはどちらも「モデルに依存しない」設計思想を持っています。Claude・GPT・Gemini・Llama・Qwen、さらにローカルモデルまで、APIキーさえあれば切り替えられます。コスト最適化(タスクの複雑さに応じてモデルを変える)も容易です。
Claude Codeは完全にClaudeモデルのみです。これは制約である一方、Claudeへの最適化によって速度・品質が最大化されているメリットでもあります。
モデル自由度優先なら: ClineまたはAider
観点4: 安全制御(人間の承認フロー)
Clineはすべてのファイル変更・ターミナルコマンドに明示的な承認を求めます。チェックポイントによるロールバック機能もあり、AI操作の透明性が最も高いツールです。本番コードを扱うプロジェクトや、AIの自律行動にリスクを感じるチームに向いています。
Aiderは`–yes`オプションで承認をスキップできますが、デフォルトでは変更前に確認を求めます。Gitコミット前に`git diff`で差分を見る運用が自然に組み込まれます。
Claude Codeは既定でエージェントとして動き、自分でファイルを探して編集します。どこまで自動で進めさせるかは設定で決められるので、チームのリスク許容度に合わせて先に決めておくのが安全です。
安全制御優先なら: Cline
観点5: スケーラビリティ(大規模・チーム利用)
Claude Codeはターミナルだけでなく、IDE拡張・デスクトップアプリ・ブラウザからも同じ契約で動かせます(公式ドキュメント、2026年9月23日参照)。作業する場所が増えても設定を作り直さずに済むので、チームで広げるときの手数が少なくて済みます。なお「何本まで並列で動かせるか」は公式の料金・概要ページに記載がないため、並列前提の設計は実際のプランで確かめてから決めてください。
Aiderはチーム向けの管理機能が薄く、個人かシニアエンジニアの集まりで使うのが主な形です。チームの席管理・監査ログ・アクセス制御が要るなら、上の6選のTeams/Enterpriseプランのほうが揃っています。
スケーラビリティ優先なら: Claude Code(並列エージェント)
6選に入れなかった4つと、その理由(2026年9月時点)
2026年9月23日時点でも、6選の顔ぶれは変えていません。この記事の基準は「汎用のコーディングエージェントで、公式に料金表があり、日常のコード編集をそのツールの中で完結できること」です。次の4つは有力ですが、基準の外か、もっと絞った用途向けなので別の記事に分けています。
| ツール | 2026年9月時点の位置づけ | 6選に入れていない理由 |
|---|---|---|
| Grok Build(xAI) | CLIのコーディングエージェント。公式の料金ページではFreeを含む全プランに付く | エディタではなくCLI単体のため。詳しくはGrok Build使い方へ |
| OpenAI Codex | クラウド側で動く自律コーディング。GitHub Copilot Proからもサードパーティエージェントとして呼べる | Copilotの一機能としても触れるため、単独の比較軸にしていない |
| LM Studio Bionic | 手元のオープンモデルを動かす前提のエージェント。ローカル実行とクラウドを切り替えられる | クラウドのフロンティアモデルを前提にした6選とは土俵が違う。LM Studio Bionicとはへ |
| Cline / Aider | オープンソース。本体無料で自分のAPIキーを使う | 料金体系が「本体+API」で、プラン比較の表に並べると読み違えを招くため別節に分けた |
モデル単位でどれを選ぶかを詰めたい場合は、Grok 4.7をAPI・Copilot・Cursorで使う【2026年9月】が横断的に整理してあります。
よくある質問
Q. AI IDEとは何ですか?
A. AIがコードの補完や編集、コマンド実行まで手伝う統合開発環境のことです。2026年9月時点では、ただ補完するだけのものと、指示を受けて自分でファイルを探し編集し、テストまで流す「エージェント型」に分かれています。この記事で扱う6つはすべて後者の機能を持っています。単体のIDEとして配るもの(Cursor・Kiro・Antigravity・Devin Desktop)、既存のエディタに足すもの(GitHub Copilot)、ターミナルを主な入口にするもの(Claude Code)という違いがあります。
Q. 無料で使えるAI IDEはありますか?
A. あります。2026年9月23日時点で最も条件が良いのはGoogle Antigravityで、個人プランが0ドルのまま一般提供されており、タブ補完とコマンド実行が無制限、Gemini 3.8 FlashやClaude Opus 4.6まで選べます(週単位のレート制限あり)。GitHub CopilotのFreeは月2,000補完、CursorのHobbyはAgentリクエストに制限つき、KiroのFreeは50クレジット、DevinのFreeは軽い枠とモデル制限つきです。
Q. CursorとClaude Codeはどちらを選べばいいですか?
A. 編集画面で書きながらAIに助けてもらいたいならCursor、コードベース全体をまたぐ作業をまとめて任せたいならClaude Codeです。料金は2026年9月23日時点でCursor Proが月20ドル、Claude Proが月22ドル(年払いなら月18ドル相当)とほぼ同じ帯なので、決め手は金額より作業の型になります。両方を併用する人も多く、その場合の判断の分かれ方はClaude・Codex・Cursorはどのツールを選ぶ?で扱っています。
Q. エージェント型のIDEと、補完だけのツールは何が違いますか?
A. 補完は「次に書く数行」を提案します。エージェントは指示を受けて、コードベースを検索し、複数のファイルを編集し、ターミナルでテストを流し、結果を見て直すところまでを自分で回します。違いが一番出るのは「確認まで任せられるか」で、テストを実行できない環境ではエージェントの価値が半減します。クラウド側で環境ごと用意するCursorのCloud AgentsやDevin Cloud、GitHub Copilotのクラウドエージェントは、この点を埋めるための機能です。
Q. VS Codeをそのまま使い続けられますか?
A. 使い続けたいならGitHub Copilotが最も素直です。VS Codeだけでなく、GitHub、Visual Studio、Xcode、JetBrains IDEs、Neovim、Eclipse、Raycast、SQL Server Management Studio、Zedに公式対応しています。Cursor・Antigravity・Devin DesktopはVS Codeのフォークなので、設定と拡張を引き継いで別アプリとして使う形になります。KiroはCode OSSベースです。
Q. 比較するとき、最初にどこを見ればいいですか?
A. 料金の数字より先に「課金の単位」を見てください。Cursorは2つのプール、Kiroはクレジット、GitHub CopilotはAI Creditsのbaseとflex、Claude Codeはプランの利用枠と、数え方がそれぞれ違います。同じ月20ドルでも、どのモデルをどれだけ使うかで実際の上限がまるで変わります。次に見るのは、テストを流せる環境をエージェントに渡せるかどうかです。
Q. 2026年9月に入ってから変わったことは何ですか?
A. 大きいのは4点です。①Google Antigravityがパブリックプレビューを抜けて一般提供になり、個人プランは0ドルのまま。②Cognitionが2026年9月10日にSWE-2を発表し、翌11日にFusionハーネスをDevin DesktopとCLIへ載せた。③GitHub Copilotの課金がGitHub AI Credits(base+flex)で説明されるようになった。④Cursorが2026年9月2日にSelf-hosted machines、9月10日にProjects(ベータ)を出した。いずれも各社の公式ページとChangelogで2026年9月23日に確認しています。
運営元 Uravation よりAIエージェントを構想から本番運用まで進める順番と、体制・KPIの決め方をまとめた資料を無料で公開しています。 AIエージェント導入ロードマップを受け取る(無料)
参考・出典
料金・モデル・提供状態は、すべて2026年9月23日に下記の公式ページを開いて確認しました。
- Pricing | Claude by Anthropic — Anthropic公式(参照日: 2026-09-23。日本からの表示で「Prices include 10% JCT」と明記)
- Claude Code Overview — Anthropic公式ドキュメント(参照日: 2026-09-23)
- Cursor Pricing — Cursor公式(参照日: 2026-09-23)
- Models & Pricing — Cursor Docs — Cursor公式ドキュメント(参照日: 2026-09-23)
- Cursor Changelog — Cursor公式(参照日: 2026-09-23)
- Kiro Pricing — AWS Kiro公式(参照日: 2026-09-23)
- Kiro: Bring engineering rigor to agentic development — AWS Kiro公式(参照日: 2026-09-23)
- Google Antigravity Pricing — Google公式(参照日: 2026-09-23)
- Google Antigravity Changelog — Google公式(参照日: 2026-09-23。最新版 2.16.0 / 2026年9月22日)
- Build with Google Antigravity, our new agentic development platform — Google Developers Blog(発表時の記事)
- Devin Plans and Pricing — Cognition公式(参照日: 2026-09-23)
- Cognition Blog — Cognition公式(参照日: 2026-09-23。SWE-2 は2026年9月10日、Fusion は9月11日の記事)
- GitHub Copilot Plans & Pricing — GitHub公式(参照日: 2026-09-23)
- GitHub Copilot plans — GitHub公式ドキュメント(参照日: 2026-09-23)
- Cursor vs Windsurf vs Claude Code in 2026: The Honest Comparison — DEV Community(参照日: 2026-09-23)
- AI Coding Agents 2026: Claude Code vs Antigravity vs Codex vs Cursor vs Kiro vs Copilot vs Windsurf — Lushbinary(参照日: 2026-09-23)
まとめ:今日から始める3つのアクション
- 今日やること:上の早見表で自分の主な作業を1つ決め、そのツールの無料枠を入れて1タスクだけ流す。費用をかけずに比べたいならAntigravity(個人は0ドル)とGitHub Copilot Free(月2,000補完)から始めるのが手軽です
- 今週中:実際のプロジェクトで上のプロンプトを3つ以上試す。とくにプロンプト5(セキュリティ監査)は、既存コードベースの健康診断として効きます。あわせて、そのツールが「テストを流せる環境」を持てるかを確認してください
- 今月中:チームで2つを2週間ずつ並行運用し、「コード品質」「開発速度」「学習コスト」に加えてクレジットの減り方を記録する。2026年9月時点はどのツールも課金の単位が違うので、同じ月額でも実際に使える量が変わります
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- Claude Codeをフルスクリーン化する方法|/tui設定・ショートカット — CLI表示まわりの設定
著者: 佐藤傑(さとう・すぐる)
株式会社Uravation代表取締役。X(@SuguruKun_ai)フォロワー10万人超。100社以上の企業向けAI研修・導入支援。著書累計3万部突破。SoftBank IT連載7回執筆(NewsPicks最大1,125ピックス)。
ご質問・ご相談は お問い合わせフォーム からお気軽にどうぞ。
この記事を読んでAIコーディングエージェントの導入イメージが固まってきた方へ
UravationではAIエージェント導入の研修・コンサルを行っています。チームに最適なツール選定から、MCP連携の設計まで、実践的な支援を提供します。
