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ElevenLabs 評価額11B突破 — 音声×AI検索APIの実装ガイド

ElevenLabs 評価額11B突破 — 音声×AI検索APIの実装ガイド

この記事の結論

ElevenLabsが2月に500M調達・評価額11Bに。Perplexityは22.6B。両社APIを組み合わせた音声検索エージェントのPython実装例と活用ガイドを解説。

2026年のAIスタートアップ資金調達は、明確に「勝者が絞られてきた」フェーズに入った。ElevenLabsが2月、$500Mを調達して評価額$11Bに達した。Perplexityは$22.6Bまで評価額を伸ばし、AIネイティブ検索の定番として定着しつつある。

この2社はそれぞれ「音声合成」と「AI検索」という異なる領域にいるが、開発者視点では両社のAPIを使うことで「聞いて→検索して→話す」というマルチモーダルなAIエージェントを比較的簡単に構築できる。この記事では両社の直近の動きを時系列で整理し、開発者がAPIを活用するための具体的な導入ポイントをまとめる。


2026年2月: ElevenLabsが$500M Series D調達

2026年2月4日、ElevenLabsはSequoia Capitalが主導するSeries Dラウンドで5億ドルを調達した。評価額は110億ドル($11B)で、前年比3倍超の増加となる。既存投資家のAndreessen HorowitzとIconiqが参加し、新規でLightspeed Venture PartnersとBondが加わった。Series DパートナーとしてはSequoiaのAndrew Reedが取締役に就任した。

創業2022年のElevenLabsは、この調達で総調達額が7億8100万ドルに達した。ロンドン・ニューヨーク・サンフランシスコ・ワルシャワをはじめ東京・ソウル・シンガポール・ベンガルール・シドニー・サンパウロ・ベルリン・パリ・メキシコシティへのグローバル展開加速と、ElevenAgents(音声AIエージェントプラットフォーム)の企業採用拡大に資金を充てると発表した。

技術面では、このタイミングでFlash v2.5が正式リリースされた。レイテンシ約75ms(最終確認日: 2026-04-14)で、リアルタイムの会話AIエージェントに耐えうる応答速度を実現している。32言語での音声合成に対応しており、AIカスタマーサポートやボイスアシスタント用途での採用が急増している。

2026年3月〜4月: ElevenLabsのグローバル展開加速

Series D資金を受け、ElevenLabsは企業向けの「ElevenAgents」プラットフォームの拡充を進めている。音声・チャット両対応のマルチモーダルエージェントをAPIで提供するこのプラットフォームは、電話対応AIやWebチャットボットに統合する用途で需要が高まっている。

APIの主なエンドポイントはText-to-Speech(TTS)、Voice Cloning、Speech-to-Speech、ElevenAgents(リアルタイム会話AI)の4つ。開発者向けAPIは月額$0から利用でき、商用スケールのScale/Businessプランは月額$22〜$99から(最終確認日: 2026-04-14)。APIクレジット単位での従量課金も選択可能だ。

Perplexityの現在地 — 評価額$22.6Bへの軌跡

Perplexityの最新評価額は$22.6B(2026年1月時点)だ。ユーザー指定のトピックで「$4B」という数字が流通しているが、これは2024年中盤の過去の数字である。Perplexityは2025年5月のSeries E($500M調達)で$9B評価、同年9月のSeries D($200M)で$20B評価に達し、2026年1月に$22.6Bへ更新した。総調達額は$1.72Bに達している(参照: Tracxn、2026-04-14)。

技術的な強みはリアルタイム引用検索にある。回答に必ずソースURLを添付するUIはAI検索の標準体験として定着しつつある。Perplexity APIは現在、llama-3.1-sonar-*シリーズを経由してOpenAI互換のエンドポイントで利用可能だ。

開発者向けAPI活用ガイド — ElevenLabs編

ElevenLabsのPython SDKを使ってシンプルな音声合成を実装する例を示す。

# 動作環境: Python 3.11+, elevenlabs>=2.0.0
# インストール: pip install elevenlabs

from elevenlabs import ElevenLabs

client = ElevenLabs(api_key="YOUR_ELEVENLABS_API_KEY")

# テキストを音声に変換(Flash v2.5使用 — 75ms低レイテンシ)
audio_generator = client.text_to_speech.convert(
    voice_id="21m00Tcm4TlvDq8ikWAM",  # Rachel (デフォルト音声)
    text="AIエージェントの音声対応を今日から始めましょう。",
    model_id="eleven_flash_v2_5",      # リアルタイム用途推奨
    output_format="mp3_44100_128",
)

# ファイルに保存
with open("output.mp3", "wb") as f:
    for chunk in audio_generator:
        f.write(chunk)

print("音声ファイルを生成しました: output.mp3")
# 注意: 本番環境で使用する前に、必ずテスト環境で動作確認してください。

ElevenAgentsを使ったリアルタイム会話エージェントを構築する場合のサンプルも示す。

# ElevenAgents WebSocket接続の基本構造(Python)
# 動作環境: Python 3.11+, elevenlabs>=2.0.0, websockets>=12.0
import asyncio
from elevenlabs.client import ElevenLabs
from elevenlabs.conversational_ai.conversation import Conversation

client = ElevenLabs(api_key="YOUR_ELEVENLABS_API_KEY")

# エージェントIDはElevenLabs Dashboardで発行
AGENT_ID = "YOUR_AGENT_ID"

async def main():
    conversation = Conversation(
        client=client,
        agent_id=AGENT_ID,
        # カスタムシステムプロンプトで上書き可能
        config={"agent": {"prompt": {"prompt": "あなたは親切なAIアシスタントです。"}}}
    )
    await conversation.start_session()

asyncio.run(main())
# 注意: 本番環境で使用する前に、必ずテスト環境で動作確認してください。

開発者向けAPI活用ガイド — Perplexity編

PerplexityのAPIはOpenAI互換のため、既存コードの書き換えが最小限で済む。

# 動作環境: Python 3.11+, openai>=1.30.0
# インストール: pip install openai

from openai import OpenAI

# ベースURLをPerplexityに変更するだけで移行可能
client = OpenAI(
    api_key="YOUR_PERPLEXITY_API_KEY",
    base_url="https://api.perplexity.ai"
)

response = client.chat.completions.create(
    model="llama-3.1-sonar-large-128k-online",  # リアルタイム検索付きモデル
    messages=[
        {"role": "system", "content": "正確な情報を日本語で答えてください。"},
        {"role": "user", "content": "最新のAIエージェントフレームワークのトレンドは?"}
    ],
    return_citations=True  # 引用元URLを含める
)

# 回答テキスト
print(response.choices[0].message.content)

# 引用元(リアルタイム検索の出典)
if hasattr(response, 'citations'):
    for url in response.citations:
        print(f"  出典: {url}")

# 注意: 本番環境で使用する前に、必ずテスト環境で動作確認してください。

2社のAPI組み合わせパターン — 音声検索エージェント

ElevenLabsとPerplexityを組み合わせると「音声で質問 → AI検索 → 音声で回答」というエージェントループを作れる。下記は構成イメージだ。

ステップ 処理 使用API
1. 音声入力 ユーザーの音声をテキストに変換 ElevenLabs Speech-to-Text(またはWhisper)
2. 検索・回答生成 最新情報を検索して回答生成 Perplexity sonar-large-128k-online
3. 音声出力 回答テキストを音声に変換 ElevenLabs Flash v2.5 TTS(75ms)

このパターンはAIカスタマーサポート、社内ナレッジQ&Aボット、リアルタイム市場情報サービスなどに応用できる。両社ともAPIドキュメントが充実しており、最短1日でプロトタイプが動く。

【要注意】よくある実装ミスと対策

❌ ElevenLabsで大容量テキストを一度に送る
⭕ 1リクエストあたりのテキスト上限(5,000文字)に注意。長文は分割して順次送信する

❌ Perplexity APIのmodel名にOpenAIのmodel名(gpt-4o等)をそのまま使う
⭕ ベースURLを変えてもmodelパラメータはPerplexity専用の名前に変更が必要。llama-3.1-sonar-large-128k-online等を使う

❌ ElevenLabs APIキーをコードにハードコードする
⭕ 環境変数 ELEVENLABS_API_KEYPPLX_API_KEY で管理する。python-dotenvを使うと.envファイルから読み込める

参考・出典


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この記事はAIgent Lab編集部がお届けしました。

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