AIツール比較

ChatGPT Work始動|Claude Cowork・Codexとの違い

ChatGPT Work始動、Claude Coworkとの違いを示すニュース速報サムネイル

この記事の結論

OpenAIが2026年7月9日に発表したChatGPT Work。GPT-5.6基盤でCodex技術を統合し、1400以上のツール連携で成果物を自律生成。Claude Coworkとの違いを解説します。

結論:OpenAIは2026年7月9日、ChatGPTを「回答するAI」から「成果物を仕上げるAI」に変えるエージェント機能「ChatGPT Work」を発表しました。GPT-5.6を基盤にCodexの技術を組み込み、シート・ドキュメント・スライド・Webアプリを自律的に作り上げます。

  • 要点1:Unified Plugins Directory経由でGoogle Drive・Slack・Salesforceなど1,400以上のツールと連携可能(複数メディア報道・2026年7月時点)
  • 要点2:追加料金なしで既存プランに内包。ただしCodexと利用枠を共有する使用量ベース課金
  • 要点3:Claude Coworkと機能思想が酷似しており、AIエージェント基盤の競争軸が「モデル性能」から「ワークスペース統合」に移りつつある

対象読者:社内向けAIエージェントの選定・導入を担当する開発者・PM

今日やること:自社で使っているChatGPT・Claudeのプランがデスクトップ版のWork/Cowork機能に対応しているか確認する

「ChatGPTがついに”手を動かす”側に回った」——2026年7月9日のOpenAIの発表を見て、そう感じた開発者は少なくないはずです。これまでのChatGPTエージェント機能は基本的に「チャットの延長で作業を代行する」ものでしたが、ChatGPT WorkはSlackやGoogle Drive、SharePointなど複数アプリをまたいでコンテキストを集め、シートやスライド、Webアプリという「完成物」まで仕上げてから報告してくる設計です。

同じタイミングでAnthropicのClaude Coworkも似た方向性(ファイル・アプリを横断してタスクをこなし、デスクトップで始めてスマホで確認する)を打ち出しており、両社の主戦場が「モデルの賢さ比べ」から「エージェントがどこまで業務ツールに食い込めるか」に移っていることが見えてきます。この記事では、ChatGPT Workの発表内容を複数の一次情報・専門メディアで裏取りしたうえで、AIエージェントを構築・導入する開発者にとっての実務的な意味を整理します。

何が起きたのか — ファクトの全体像

日付 出来事 影響
2026年7月9日 OpenAIがGPT-5.6ファミリー(Sol・Terra・Luna)とあわせてChatGPT Workを発表 ChatGPTが「回答」ではなく「完成した成果物」を返す設計に転換
2026年7月9日 デスクトップアプリ(Mac/Windows)はFreeプランを含む全プランに提供開始 個人開発者・小規模チームでもすぐに試せる
2026年7月9日〜 Web・モバイルはPro・Enterprise・Eduに先行提供、Plus・Businessは数日以内に順次拡大 組織導入はプラン別に展開タイミングがずれる
2026年7月6日 ワークスペースエージェント系タスクの課金がトークンベースに移行(複数メディア報道) エージェントの使用量管理が開発・運用双方の予算課題になる

料金・提供範囲は今後のロールアウトで変わる可能性があるため、本記事の数値は2026年7月時点の一次情報・専門メディア報道に基づく参考値として扱ってください。導入判断の直前には必ず公式サイトで最新のプラン条件を確認することをおすすめします。

ChatGPT Workは何ができるのか — 4つの成果物とプラグイン連携

ChatGPT Workの中核は「散らばったメモや下書きから、使える形の成果物を仕上げる」ことにあります。生成できる成果物は主に4種類です。

  • Sheets(スプレッドシート):データ集計・分析結果を表形式で出力
  • Docs(ドキュメント):調査結果や提案書をまとまった文書として作成
  • Slides(プレゼンテーション):資料をスライド形式で構成
  • Sites(Webアプリ/レポート):インタラクティブなダッシュボードや簡易Webアプリをベータ機能として生成

外部ツールとの連携は「Unified Plugins Directory」という統一プラグイン基盤経由で行います。複数の専門メディアの報道によれば、Google Drive・SharePoint・Slack・Microsoft Teams・Gmail・Outlook・Salesforce・Adobe・Zoom・LinkedIn・GitHub・Canva・Dropboxなど1,400以上のツールが接続対象とされています(2026年7月時点の報道ベース。正式な公開プラグイン数はOpenAIの公式ドキュメントで随時更新される見込みです)。ツールの呼び出しは「@メンション」での明示指定と、エージェントによる自動選択の両方に対応します。

もう一つの特徴が「暴走させない」ための3つの制御機構です。

  • Plan mode:実行前にエージェントが作業計画を提示し、ユーザーが承認してから着手する
  • Action approvals:送信・削除・外部連携などの重要操作は実行前に個別承認が必要
  • Configurable check-ins:長時間タスクの途中経過を、任意のタイミングで報告させる設定が可能

加えて内蔵ブラウザとComputer Use的な操作により、デスクトップ上でローカルファイル・アプリの操作もバックグラウンドで実行できます。タスクはスマホで開始してMac上でスケジュール実行し、完了通知をチャット・メール・Slackで受け取る、といった端末をまたいだ運用も想定されています。

なぜこれが重要なのか — CodexとWorkの役割分担

技術的に重要なのは、ChatGPT Workが単独の新モデルではなく「GPT-5.6 + Codexの技術を組み込んだエージェント環境」として設計されている点です。OpenAI自身の位置付けとして、Codexは「ソフトウェア開発・技術的な作業」向け、ChatGPT Workは「調査・分析と成果物作成」向けという役割分担が示されています(専門メディア報道ベース)。

GPT-5.6にはSol(最上位)・Terra(バランス型)・Luna(低コスト・高速)という3階層のモデルがあり、ChatGPT Work上ではタスクの難易度に応じてこれらを選択、または「ultra」設定で複数エージェントを協調させて高速化する仕組みが用意されています。API料金として報じられている水準は、Sol=入力5ドル/出力30ドル、Terra=入力2.5ドル/出力15ドル、Luna=入力1ドル/出力6ドル(いずれも100万トークンあたり、複数メディア報道ベース)です。ChatGPT Work自体はサブスクリプションに内包される形で追加料金なしと案内されていますが、複雑なタスクほどプラン内の使用量を多く消費するとされており、実質的にはトークンベースの従量課金に近い設計だと理解しておく必要があります。

ChatGPT Work・Claude Cowork・OpenAI Codexは何が違うのか

developerやPMが最初に迷うのは「結局どれを使えばいいのか」でしょう。3つのツールの位置付けを整理すると、次のようになります。

項目 ChatGPT Work Claude Cowork OpenAI Codex
提供元・発表時期 OpenAI/2026年7月9日 Anthropic/2026年公開(複数メディア報道) OpenAI/既存の自律コーディングエージェント
主な用途 調査・分析・資料/Webアプリ作成 ファイル・アプリを横断した実務代行 ソフトウェア開発・コード自動修正
成果物 Sheets/Docs/Slides/Sites 編集済みファイル・実行結果の成果物 コード変更・PR
無料プランでの利用 デスクトップは無料プランでも一部利用可 無料枠なし。Pro以上の有料プランが前提 ChatGPT/APIプランに準ずる
マルチデバイス運用 スマホで開始→Macでバックグラウンド実行→各端末で確認 デスクトップで開始→バックグラウンド継続→モバイルで確認・操作 主にIDE・CLI・クラウド環境
企業向け制御 プラン単位の使用量上限(Enterprise管理機能は順次拡大) チーム別アクセス権限・支出上限・ツール権限をAdmin側で設定可能 リポジトリ単位の権限管理

この表から読み取れるのは、ChatGPT WorkとClaude Coworkが「思想としてはほぼ同じ方向」を向いているということです。どちらも「デスクトップで始めて、バックグラウンドで進み、モバイルで確認する」という体験を軸にしており、違いは主に対応プラグインの数・エコシステムの広さと、無料枠の有無に出ています。一方Codexは今回も独立した存在として位置付けられており、「コードを書かせる」用途ではCodex、「業務の成果物を仕上げさせる」用途ではWork、という使い分けがOpenAI自身の説明からも読み取れます。

AIエージェント開発者への影響

ChatGPT Workのようなワークスペースエージェントが業務ツールに直接組み込まれていくと、社内で独自にAIエージェントを構築しているチームには、次のような実務的な影響が出てきます。

  • 「作って終わり」の自作エージェントは差別化しにくくなる:単純な「複数ツールを横断してタスクをこなす」だけのエージェントは、プラットフォーム標準機能に置き換わりやすくなります。自社データ・業務プロセスに深く結びついた領域に注力する必要性が増します
  • プラグイン権限設計の重要性が上がる:1,400以上のツールと繋がるエコシステムが前提になると、「どのプラグインに何の権限を渡すか」のガバナンス設計が、エージェント設計そのものと同じくらい重要な仕事になります
  • 使用量ベース課金の予算管理が必須:Codexと利用枠を共有する設計のため、複数のエージェント機能を並行運用するチームは、機能ごとの消費量を可視化する仕組みを持たないとコストが読めなくなります
  • 承認フロー(Plan mode/Action approvals)の設計思想は自作エージェントにも転用できる:重要操作の前に計画提示・個別承認を挟む設計は、社内エージェントの安全性を高める上でもそのまま参考になります

【要注意】導入前に確認すべき注意点

注意1:プラグイン経由の権限付与を無条件に広げない

❌ 「とりあえず全部の業務ツールを連携しておく」
⭕ 「まず参照系(読み取りのみ)だけ連携し、送信・削除など書き込み系はAction approvalsを必須にする」

なぜ重要か:1,400以上のツールと繋がる設計は便利な一方、誤った出力がそのまま外部システムに反映されるリスクも大きくなります。社内で試す場合は、最初は読み取り専用の連携から始めるのが安全です。

注意2:無料プラン・有料プランで機能差があることを前提に検証する

❌ 「Freeプランで試した挙動がそのままEnterpriseでも再現する」と思い込む
⭕ 「機能・上限はプラン別に異なる前提で、実際に導入するプランで再検証する」

なぜ重要か:デスクトップは全プランに提供される一方、Web・モバイルの展開順やultra設定の対応可否はプランによって差があります。無料枠での検証結果を鵜呑みにしてEnterprise導入の判断材料にしないようにしましょう。

注意3:料金・提供範囲の情報は発表直後のものと割り切る

❌ 「この記事の料金・対応プランがずっと固定」と考える
⭕ 「発表直後の情報として押さえつつ、導入前に必ず公式ページで再確認する」

なぜ重要か:AI業界のプラットフォーム機能は数週間〜数ヶ月単位で提供範囲・料金体系が調整されるのが常です。特に本記事のような発表直後の速報記事は、時間が経つほど数値が古くなるリスクがあります。

よくある質問

Q1. ChatGPT Workとは何ですか?

OpenAIが2026年7月9日に発表した、ChatGPT内のビジネス向けエージェント機能です。GPT-5.6を基盤にCodexの技術を組み込み、アプリやファイルを横断してタスクをこなし、シート・ドキュメント・スライド・Webアプリといった完成物を生成します。

Q2. 料金はいくらですか?

ChatGPT Work単独の追加料金は設定されておらず、既存のChatGPTプランに内包される形で提供されます。ただし使用量ベースの消費であり、Codexと利用枠を共有するため、複雑なタスクほどプラン内の使用量を多く消費します(2026年7月時点の情報)。

Q3. 無料プランでも使えますか?

デスクトップアプリはFreeプランを含む全プランで利用可能とされていますが、機能は限定的です。Web・モバイルはPro・Enterprise・Eduに先行提供され、Plus・Businessは数日以内に順次拡大するとされています(2026年7月9日時点の発表内容)。

Q4. Claude Coworkと何が違いますか?

両者とも「デスクトップで開始し、バックグラウンドで進み、モバイルで確認する」という思想は共通していますが、Claude Coworkは無料枠がなくPro以上の有料プランが前提である点、ChatGPT Workはデスクトップに限り無料プランでも一部利用できる点が異なります。連携プラグインのエコシステムの広さや企業向け権限管理の細かさも、今後の展開によって差が出てくると見られます。

Q5. OpenAI Codexとはどう使い分ければいいですか?

OpenAIの位置付けとしては、Codexは「ソフトウェア開発・技術的な作業」向け、ChatGPT Workは「調査・分析・成果物作成」向けとされています。コードを書かせたい場合はCodex、資料作成やツール横断のタスク代行をさせたい場合はChatGPT Workという使い分けが基本線になります。

まとめ:今日から始める3つのアクション

  1. 今日やること:自社のChatGPT・Claudeのプランで、デスクトップ版のWork/Cowork機能が使える状態かを確認する
  2. 今週中:試験導入する場合は、読み取り専用のプラグイン連携だけでPlan mode/Action approvalsの挙動を確認する
  3. 今月中:自社で構築しているAIエージェントのうち、プラットフォーム標準機能と重複する部分を洗い出し、注力領域を再整理する

参考・出典


あわせて読みたい
Claude Cowork|チーム開発AIペアプロ環境 — 本記事で比較したClaude Coworkの詳細ガイド
OpenAI Codex完全ガイド|自律AIエンジニア — ChatGPT Workが技術を組み込んだCodexの詳細
AIエージェント実装ロードマップ|RAG・実行・運用の必須技術 — 自作エージェントとプラットフォーム機能の役割分担を考える基礎

著者:佐藤傑(さとう・すぐる)
株式会社Uravation代表取締役。早稲田大学法学部在学中に生成AIの可能性に魅了され、X(旧Twitter)で活用法を発信(@SuguruKun_ai、フォロワー10万人超)。100社以上の企業向けAI研修・導入支援を展開。著書『AIエージェント仕事術』累計2.5万部突破。

この記事を読んで、社内のAIエージェント戦略を見直す必要があると感じた方へ

UravationではAIエージェント導入の研修・コンサルティングを行っています。プラットフォーム標準機能と自社エージェントの役割分担のご相談もお気軽にどうぞ。

Need help moving from reading to rollout?

この記事を読んで導入イメージが固まってきた方へ

Uravationでは、AIエージェントの要件整理、PoC設計、社内導入、研修まで一気通貫で支援しています。

この記事をシェア

X Facebook LINE

※ 本記事の情報は2026年7月時点のものです。サービスの料金・仕様は変更される可能性があります。最新情報は各サービスの公式サイトをご確認ください。

関連記事