AIエージェント開発

Sakana Aquariumとは|サカナAIのAIエージェント基盤の仕組み

Sakana Aquarium サカナAIのエージェント基盤 オントロジーで判断と実行を支援

この記事の結論

Sakana Aquariumは、サカナAIが2026年10月23日に発表したAIエージェント基盤です。中核はOntology・Governance・Managed Agentsの3つで、料金と提供開始日は10月25日時点で公式に記載なし。

2026年10月25日時点で、Sakana Aquarium(以下Aquarium)は、Sakana AI(サカナAI)が2026年10月23日に発表したAIエージェントの構築・実行・運用プラットフォームです。オントロジーを基盤に、組織の意思決定とその実行を支援します。オントロジーは、組織の知識・ルール・データを、意味や相互の関係とともに体系化したものです。中核はこのOntology(オントロジー)と、権限・承認・記録で統制するGovernance(ガバナンス)、エージェントを動かすManaged Agents(エージェント実行基盤)の3つです。料金と提供開始日は公式に記載がなく、導入・活用の相談は紹介ページの「お問い合わせ」で受け付けています。

この記事の要点(2026年10月25日時点)

  • 情報の確認から判断・実行までをAIエージェントが担い、必要な箇所で人が承認します
  • 形式の異なる情報を、既存の保存先から移し替えずにつなぎます
  • 料金・提供開始日・提供の形(クラウドのサービスか自社の環境か)・使うAIモデルは、公式に記載がありません

対象読者:AIエージェントの基盤を比べている企業のDX・情報システムの担当者。読み終えたらできること:3つの仕組みを説明でき、問い合わせの前に社内で決めておくことを挙げられます。

この記事は、Sakana AIの発表(2026年10月23日)と紹介ページを2026年10月25日に読んで整理したものです。Aquariumの事実はこの2ページの記載だけを使い、書かれていないことは「公式に記載なし」としています。当社が動かして確かめた内容は含みません。

Sakana Aquariumとは|発表の要点

発表はAquariumを、組織に合わせたAIエージェントを効率的に構築し、安全に運用し続けるためのプラットフォームと説明しています。判断の根拠や手順は組織ごとに異なるため、その前提をAIが扱える形に整えてからエージェントを動かす、という考え方です。

会社の全体像と、Fugu・Namazuなどのほかの製品は、サカナAI(Sakana AI)の会社解説にまとめています。

中核の3つの仕組み|Ontology・Governance・Managed Agents

発表は中核の仕組みを3つ挙げ、紹介ページはこれにDataを加えた4つの層を重ねた図で示しています。

Sakana AquariumのGovernance(アクセス権限や実行前の承認を設定)、Managed Agents(ワークフローとして記述するだけでデプロイ)、Ontology(既存の保存先から移し替えずにつなぐ)、Data(社内外のデータと知見を、活用できる形につなぐ)の4つの層を重ねた図

仕組み 公式の説明(要約)
Ontology(オントロジー) 組織の判断を支える知識・ルール・データを、意味や相互の関係とともに体系化する。形式の異なる情報を既存の保存先から移し替えずにつなぐ。更新も反映する
Governance(ガバナンス) データ・オントロジー・エージェントを統制する。アクセス権限や実行前の承認を設定し、判断の根拠から実行結果までを記録する。実行の速度・精度やモデルの利用状況も把握できる
Managed Agents(エージェント実行基盤) 情報の参照・AIによる判断・関数の実行・人の承認をワークフローとして記述するだけでデプロイでき、エージェントのライフサイクル全体を管理する
Data(紹介ページだけ) 社内外のデータと知見を、活用できる形につなぐ

ワークフローは仕事の手順、デプロイは作ったエージェントを動かせる状態に置くこと、ライフサイクルは作成から運用までの流れを指します。権限・承認・記録の一般的な設計は、AIエージェントのガバナンス・権限設計で解説しています。

オントロジーで何が変わるか|データを移さずにつなぐ

紹介ページは特徴の1つ目「Connect in place」で、テーブルや文書など形式の異なる情報を共通の定義でつなぎ、AIが参照できる形に整えると説明しています。図では、テーブル・Office 文書・既存 DBが、中に「検索」「分析」と書かれたOntologyの箱につながり、その先にAgentがあります。

ポイントは、データを既存の保存先から移し替えずにつなぐことです。ただし紹介ページは、既存のデータ基盤(社内のデータをためて使う仕組み)とオントロジーとの接続・同期の方法を「対象に合わせて設計します」としています。

更新が反映される流れ(Stay Updated)

特徴の2つ目「Stay Updated」は、接続先の情報が更新されるとオントロジーに反映され、AIエージェントが更新後の状況をもとに判断し、タスクを実行する仕組みです。図には「更新を反映」「最新の状況で判断」と添えられています。つなげる製品の一覧と、更新が反映されるまでの時間は、公式には書かれていません。

テーブル・Office 文書・既存 DBの接続先を、中に検索・分析と書かれたOntologyにつないでAgentへ渡し、接続先の更新がOntologyに反映されてAgentが最新の状況で判断する流れを示した図

ワークフローの定義と人の承認

特徴の3つ目「Workflow as YAML」について、紹介ページは「実務のプロセスを、意思決定単位で分割しAIが実行可能なワークフローの形として表現します。人の承認もワークフローの中に組み込むことができます」と書いています。YAMLは、人が読める文字で設定を書く形式です。図の例には次の5つの手順があり、入力の2つ(reply・supplier)に続いて、参照・判断・人の承認の順に並びます。

図の表記 種類・添えられた語
reply 入力・SupplierReply
supplier 入力・Supplier
load_reply 参照・Select
analyze 判断・エージェント
approve 人の承認・実行へ(表示は「承認待ち」)

紹介ページで「Managed Agents」に切り替えると出る説明は、ワークフローを「所定フォーマット」で記述するだけでデプロイできるとしています。その項目の一覧、各手順の中身、YAMLを誰が書くのかは、公式には書かれていません。

紹介ページのワークフローの例に出ている手順を示した図で、reply(入力・SupplierReply)とsupplier(入力・Supplier)に続いて、load_reply(参照・Select)、analyze(判断・エージェント)、approve(人の承認・実行へ)が並ぶ

人の承認はどこで設定するのか

発表では、承認が2か所に出てきます。Governanceの「アクセス権限や実行前の承認を設定」と、Managed Agentsでワークフローの手順として記述する「人の承認」です。この2つの関係は、公式には書かれていません。承認をどの操作の前に置くかの考え方は、Human-in-the-Loop完全ガイドで整理しています。

なぜ作ったのか|FDEが案件ごとに繰り返してきた作業

発表によると、Sakana AIは研究と並行して、金融をはじめ精度と説明責任が求められる領域でAIの実装を重ねてきました。例に挙げているのは、三菱UFJ銀行とのAI融資エキスパート、SMBCグループとの提案書自動生成、大和証券グループとの共同開発です。いずれの案件でも、お客様の現場で開発する技術者であるFDE(Forward Deployed Engineer)が、データや手順を理解し、ワークフローの設計から評価、精度改善までを担ってきました。

これまで:案件ごとに一から繰り返す作業

その中で、データの接続や用語・判断基準の整理を、案件ごとに一から繰り返している課題が見えてきたといいます。Aquariumは、こうした作業を組織の中で共通して使える基盤にまとめたものです。

これから:同じ基盤でまとめて管理

一度整備したデータの接続とオントロジーは別のエージェントでもそのまま使えるため、オペレーションごとのエージェントを素早く立ち上げ、同じ基盤でまとめて管理できる、と発表は書いています。開発には、Sakana AIでAI実装を担ってきた技術者(AREやFDE)と、Palantir、Snowflake、Microsoft、AWSなどでデータ基盤やデータガバナンスの構築に携わってきたメンバーが加わっています。

これまでは案件ごとにデータの接続や用語・判断基準の整理を一から繰り返していたが、これからは組織の中で共通して使える基盤にまとめ、別のエージェントでもそのまま使い、同じ基盤でまとめて管理することを対比した図

発表に書かれた今後の予定

  • 機能の拡充を続ける
  • 運用の中で生まれる修正や判断を取り込み、オントロジーとエージェントを更新し続ける仕組みを開発中
  • エージェントの構築そのものをAIが支援する仕組みを開発中
  • Sakana AIのFDEがお客様とともに構築と検証を重ね、ひとつのオペレーションから組織全体へAIの活用を広げる
  • 活用事例を順次紹介する予定

料金・提供開始日・導入の始め方

2026年10月25日時点で公式の2ページに表示されている文から、分かっていることと分かっていないことを分けました。

項目 公式の記載
料金・提供開始日 公式に記載なし(2026年10月25日時点)
提供の形(クラウドのサービスか自社の環境か)・対応するクラウド 公式に記載なし(AWSなどの社名は開発メンバーの経歴としてだけ出てくる)
使うAIモデル 公式に記載なし(モデルの利用状況を把握できる、とだけある)
データの保存場所 元のデータは移し替えずにつなぐ。オントロジーや記録の置き場所は公式に記載なし
提供地域 公式に記載なし
導入の始め方 紹介ページの「お問い合わせ」から相談(導入・活用のご相談を承ります)

導入を考える前に確かめること

読み違えやすい点を3つ挙げます(当社の見方)。

読み違い1:「移し替えずにつなぐ」を準備が要らないと読む

❌ 既存の保存先のままつなげるので、データや用語の整理は要らないと考える

⭕ どのデータを、どの用語と判断基準でつなぐかを先に書き出す

なぜ重要か:接続・同期の方法は対象に合わせて設計するとされ、整理の作業が要らなくなるとは書かれていません。

読み違い2:承認の場所は製品が決めてくれると読む

❌ 人の承認を組み込めると読み、どの手順で人が承認するかを決めずに進める

⭕ 実行前に人の承認が要る操作と、AIに任せる範囲を業務ごとに書き出す

なぜ重要か:発表は「必要な箇所で人が承認します」としています。必要な箇所の案があると、相談が具体的になります。

読み違い3:金融機関の案件をAquariumの導入事例と読む

❌ 三菱UFJ銀行・SMBCグループ・大和証券グループを、Aquariumの導入実績として紹介する

⭕ 発表の文のとおり、Sakana AIのこれまでの実装として扱う

なぜ重要か:Aquariumの活用事例は「順次ご紹介する予定」とされています。

よくある質問

Sakana Aquariumとは何ですか?

Sakana AIが2026年10月23日に発表した、オントロジーを基盤に組織の意思決定とその実行を支援するAIエージェントの構築・実行・運用プラットフォームです。

Sakana Aquariumの料金はいくらですか?

2026年10月25日時点で公式に記載がありません。相談の窓口は紹介ページの「お問い合わせ」です。

Aquariumはいつから使えますか?

提供開始日は、2026年10月25日時点で公式に記載がありません。

Sakana AquariumはFuguやNamazuを使いますか?

2026年10月25日時点で、使うモデルもFugu・Namazuとの関係も、公式には書かれていません。ほかの製品はサカナAI(Sakana AI)の会社解説で整理しています。

AWSのBedrock Managed Agentsと同じものですか?

いいえ、別の製品です。Bedrock Managed Agentsは、AWSとOpenAIが共同で開発したAmazon Bedrockの機能で、OpenAIのモデルを使うエージェントをAWSの中で動かします。AquariumのManaged Agentsは、Aquariumのエージェント実行基盤です。

まとめ

Sakana Aquariumは、組織の知識・ルール・データをオントロジーで整理し、権限・承認・記録の統制のもとでエージェントを動かす基盤です。料金・提供開始日・提供の形・使うAIモデルは、2026年10月25日時点で公式に記載がありません。

検討の前にやることは3つです。つなぎたいデータと用語・判断基準を書き出す。人の承認が要る操作を業務ごとに決める。料金・提供の形・データの扱いを「お問い合わせ」で確かめる。エージェントの基盤選びで相談先が必要な場合は、UravationでもAIエージェントの導入を支援しています。

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参考・出典

Need help moving from reading to rollout?

この記事を読んで導入イメージが固まってきた方へ

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※ 本記事の情報は2026年10月時点のものです。サービスの料金・仕様は変更される可能性があります。最新情報は各サービスの公式サイトをご確認ください。

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