Grokの「カスタムエージェント(Custom Agents)」は、xAIが2026年3月に追加した機能で、最大4体まで自分専用のAIペルソナを作り、指示(インストラクション)を最大4,000文字まで登録できます。会話の最初に「どのエージェントと話すか」を選ぶだけで、リサーチ担当・コードレビュー担当のような役割別アシスタントを使い分けられます。本記事では2026年8月時点の公式情報に基づき、作り方と設計のコツ、隣接する機能との違いを整理します。
Custom Agentsとは|Grokの中に複数のペルソナを持つ機能
Custom AgentsはxAIが2026年3月にGrokへ追加した機能です。名前と個性・指示セットを持った「エージェント」を作成し、会話を始めるときにどのエージェントと話すかを選択します。1アカウントあたり作成できるエージェントは最大4体で、各エージェントの指示(インストラクション)は最大4,000文字までという制限が公式に明記されています。
この機能は、Grok本体に汎用的な指示を都度書く代わりに、「リサーチ専用」「コードレビュー専用」のように役割を固定したエージェントをあらかじめ用意しておく発想です。
作り方|5分でできる設定の流れ
- 用途を1つに決める:リサーチ、要約、コードレビュー、日次ブリーフィングなど、最初のエージェントは単一の業務に絞る。
- 名前とペルソナを設定する:エージェントの名前と、口調・立場などの個性を決める。
- 指示(インストラクション)を書く:目的・禁止事項・入力形式・出力形式・確認手順を、4,000文字以内で簡潔に書く。
- 実行例を1つ入れる:期待する出力の型を実例で示すと、出力が安定しやすい。
- テスト入力で確認する:同じ入力を繰り返し投げ、形式の遵守・事実性・再現性を確認する。
プロンプトは長ければ良いというものではありません。目的・禁止事項・入出力形式・確認手順を短く固定し、実行例を1つ添える方が安定した出力になります。
用途別の指示テンプレート例
| 用途 | 指示に入れる要素 |
|---|---|
| リサーチ担当 | 調査範囲、出典の明記を必須にする指示、未確認情報を断定しないルール |
| コードレビュー担当 | 対象言語・フレームワーク、指摘の優先度順(重大→軽微)、修正案の提示形式 |
| 日次ブリーフィング担当 | 情報源の指定、要約の文字数上限、結論→根拠→アクションの順で出力させる指示 |
他のGrokエージェント機能との違い
xAIは2026年に入りGrok関連のエージェント機能を立て続けに拡張しており、Custom Agentsはその中の「対話用ペルソナ」を担う機能です。混同しやすい隣接機能との違いを整理します。
| 機能 | 役割 |
|---|---|
| Custom Agents(本記事) | 最大4体のペルソナを会話単位で使い分ける、指示ベースのカスタマイズ |
| Grok Build | 2026年5月14日にベータ開始した、ターミナルで動くコーディング特化のCLIエージェント |
| Grok Bot | 2026年8月11日にベータ開始した、タスクごとに専用のクラウド環境を持つ常時稼働型エージェント |
| Voice Agent Builder | 2026年7月1日にベータ公開された、通話を担当する音声エージェントをノーコードで作るツール |
「会話の相手を切り替えたい」ならCustom Agents、「コードを書かせたい」ならGrok Build、「デバイスを閉じても働き続けさせたい」ならGrok Botと使い分けます。それぞれの詳しい設定は、Grok Build設定ガイドやGrokエージェント×ChatGPT比較で解説しています。
参考までに、Grok Buildは2026年8月12日時点でデフォルトモデルがgrok-4.6となっており、xAI API経由の料金は入力100万トークンあたり2ドル・出力100万トークンあたり6ドルです(コーディング用CLIとしての料金であり、Custom Agentsの利用自体に追加課金はありません)。エージェントの目的によって「対話型のCustom Agents」と「実行型のGrok Build/Bot」を切り分けて考えると設計しやすくなります。
よくある失敗パターン
- 1体に複数の役割を詰め込む:リサーチと執筆とレビューを1つのエージェントに任せると、出力形式がぶれやすくなります。役割ごとに分けるのが基本です。
- 禁止事項を書かない:「やってよいこと」だけを書き、「やってはいけないこと」を書かないと、機密情報の入力や断定的な誤情報を防げません。
- 4,000文字ぎりぎりまで指示を詰め込む:長い指示は矛盾を生みやすく、実行例1つを添えた簡潔な指示の方が安定します。
- 作成したまま放置する:モデルの更新や仕様変更で挙動が変わることがあるため、定期的に同じテスト入力で品質を確認します。
導入前チェックリスト
- 用途を1つに絞る:リサーチ、コードレビュー、日次ブリーフィングなど、最初のエージェントは単一業務に限定します。
- 禁止事項を明記する:未確認情報の断定、顧客情報の入力、外部送信、権限変更など、避ける行動を先に書きます。
- 出力形式を固定する:結論、根拠、次のアクション、参照元の順番を固定すると再利用しやすくなります。
- テスト入力を保存する:設定変更後も同じ入力で比較し、品質が落ちていないか確認します。
よくある質問
Grokカスタムエージェントは何から作るべきですか?
最初はリサーチ、要約、コードレビューなど、出力形式が決まっている用途から作るのが安全です。曖昧な万能エージェントより、1つの業務に絞った方が評価しやすくなります。
作成できるエージェント数に上限はありますか?
公式仕様では最大4体までです。用途ごとに使い分けたい場合は、優先度の高い業務から4つ以内に絞って設計してください。
指示(インストラクション)の文字数に制限はありますか?
1エージェントあたり最大4,000文字です。長文を詰め込むより、目的・禁止事項・入出力形式・確認手順を簡潔にまとめる方が安定します。
Auto/Fast/Expert/Heavyはどう使い分けますか?
日常の下書きはFast、調査や比較はAuto、重要な判断や複数観点の検討はExpert以上を使う方針にします。コストと速度の上限を先に決めます。
社内利用で注意すべき点は?
顧客情報、契約情報、未公開数値を入力しないルールを作り、エージェントごとに扱える情報を分けます。
作ったエージェントはどう評価しますか?
同じテスト入力を毎回投げて、形式遵守、事実性、不要な断定、再現性を見ます。合格基準を満たしたものだけを業務に入れます。
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参考文献
最終確認日: 2026年8月23日
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